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クルーズ旅行体験記
 
 

リスボンからロストックへ
プルマンツール・モナーク号のポジショニングクルーズ


リスボンからスペイン北岸

クルーズ船には冬のカリブ海から、夏のノルウエー・フィヨルド周遊へと役目を変えるものがある。プルマンツール・モナーク号は、その途中、6月9日リスボン発、ドイツのロストックまで9泊10日の航海をしたが、船賃が極めて安いことと、途中の寄港地に興味があったことから迷わず乗船した。 出港日の前日リスボンに着き、昔の思い出を訪ね歩いた。この道中で暑いのはここだけという予想は的中し、快晴の街で汗をかいた。ジャカランタの花が盛りで、街中が紫色に彩られていた。ユーロ圏に入ってからは物価が上がったと聞いていたが、それでも下町の繁華街で食べたシーフードはボリュームたっぷりで、相変わらず安かった。

乗船はサンタアポローニア港。地下鉄の駅前にあるので便利だ。それにこのターミナルから出港するとリスボンの全景を見ながら外洋に出ることになる。凱旋門のようなアーチが立つコルメシオ広場等の旧市街を眺め、テージョ川にかかる4月25日橋の下をくぐり、発見のモニュメント、ベレンの塔などの前を通り過ぎる。振り向けばリオを模した巨大なキリスト像が両手を広げて見送ってくれる。

翌朝、スペインのヴィーゴ入港。約一〇〇キロ先にある、キリスト教の三大巡礼地サンティアゴ・デ・コンポステーラを目指す。テロ対策のため出港が大幅に遅れていたので、列車での往復をあきらめ、船のオプショナルツアーに切り替えた。お目当ての大聖堂は、ファサードや栄光の門が改装中で残念だったが、中央祭壇や地下礼拝堂、周辺の広場、建物等を十分に楽しんだ。
2日費やしてスペイン北部のビルバオに入港。かつては世界的な鉄鉱石の産地で、鉄鋼や造船で栄えた工業都市だったが、それらの産業が衰退した後、アートによる街興しを試み、グッゲンハイム美術館の誘致に成功した。港から市街地までは地下鉄で約20分。旧市街を瞥見した後、橋を渡って新市街に入り、川沿いに美術館を訪ねた。20世紀建築の最大傑作と言われる建物は、数々の金属製の曲面が組み合わされ、時々刻々と光の反射を変えている。内部の近代、現代美術を堪能後、帰路は地下鉄を途中下車、帰船時間を気にしながら世界遺産のビスカヤ橋に立ち寄った。河口をまたぐ鉄製の四角い構造で車や人は橋の上から吊り下げられたゴンドラで移動する。

ドーバーからオランダへ

さらに2日かけてドーバーに入港。かつては英国とヨーロッパ大陸を結ぶ拠点だったが、ユーロトンネルができた今日ではフェリーの港町だ。鉄道の終点も港ではなく町中に移っている。ロンドンまでは2時間弱だが、約20分先のカンタベリーに向かった。イギリス国教総本山の大聖堂は二層構造になり、人物像中心のステンドグラスも美しい。城壁に囲まれた街を一めぐりして、ドーバーに戻り、城砦を訪れた。中世から第二次大戦まで、英国守護の最前線だった広い城内を無料のトラムで移動、堅固な城やローマ時代の灯台を見物した。その後、城下のスーパーに立ち寄ったが、街中でタクシーが拾えず、船まで3~4キロ歩く結果になった。

翌朝、アムステルダム郊外のアイマウデンに着いた。港のホームページには、便利な場所で周辺にも観光スポットが多いとあったが、やや殺風景だし浜辺や緑地を散策するには天気も怪しい。アムステルダムには何回も行っているので、路線バスで隣町のハーレムへ行った。小じんまりとした趣のある街で、大聖堂を美しい建物の街並みが取り囲んでいる。運河があり、跳ね橋、回転橋など様々な仕組で大きな船を通していた。観光用の風車もあり、半日の散歩には格好な街だった。

デンマーク一周

その後船は2日がかりでデンマークを一周し、コペンハーゲンに立ち寄った。人魚の像に近い港は、数隻のクルーズ船で賑わっていた。短い寄港時間だったが、王宮や家並みの美しいニューハウン、繁華街のストロイエなどに立ち寄りつつ市庁舎前広場までを往復した。
翌朝、ドイツのロストックに着く。ポジショニングクルーズはここが終点だから、大部分の人々は下船する。私達はこの船で、次のノルウエークルーズに連続乗船するので、荷物を預けて市内見物に出かけた。ハンザ同盟の都市らしく、独特のファサードを持った建物が多い。大道芸人がロシア民謡を歌っている。城壁、城門、聖堂などをゆっくり見物しても時間が余ったので列車でヴァルデミュンデに向かった。かつてはロストックの外港だったが、今は海辺の保養地で、シーフードレストランや海産物の露店で賑わっている。
ロストックを深夜に出港したモナーク号は、約30分後、何度も汽笛を鳴らしながら、ヴァルデミュンデの港を通り過ぎ、ノルウエーに向かった。この船は船室や設備はイマイチだったが、料理は美味しく、ヨーロッパの北縁をなぞって訪れた6カ国の街々は、いずれも魅力にあふれ心に残った。

▼クルーズスケジュール

第一区間【リスボン発-ロストック着】税込\90,000
6月09日 木 リスボンを出航15:00発
6月10日 金 ビーゴ    10:00着 18:00発
6月11日 土 終日航海日
6月12日 日 ビルバオ   07:00着 14:00発
6月13日 月 終日航海日
6月14日 火 英国/ドーバー 08:00着 20:00発
6月15日 水 アイマウデン(アムステルダム)09:30着 17:30発
6月16日 木 終日航海日
6月17日 金 コペンハーゲン 07:00着 14:00発
6月18日 土 ロストックに到着 08:00着

第二区間【ロストック発-トロンハイム着】税込\90,000
6月18日 土 ロストックを出航 22:00発
6月19日 日 終日航海日
6月20日 月 ハウゲスン 10:00着 19:00発
6月21日 火 ベルゲン  08:00着 18:00発
6月22日 水 スキョルデン07:00着 14:00発
6月23日 木 ゲイランゲル 11:59着 14:00発
6月23日 木 ヘルシント  16:00着 21:00発
6月24日 金 オーレスン  08:00着 18:00発
6月25日 土 トロンハイムに到着 08:00着

匿名希望


 

 

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