往復航空券1万円以下!?
格安航空会社LCCを理解して、安く旅に出かけよう!

海外旅行へ行くハードルが高いコロナ禍で、国内旅行を検討されている方が多いのではないでしょうか?
旅行には行きたいけれど、安く行きたい!ホテルや現地での体験や食事にお金を使いたいから移動はできるだけ安く済ませたい!という方は、ぜひ格安航空会社(以下、LCC)を利用してみてはいかがでしょうか?ただし、格安航空会社は安いだけに、利用する際にはいくつか注意が必要です。そこで今回は日本国内のLCCについてご紹介します!

目次
  1. LCCってなに?
  2. 日本国内線のLCC
  3. LCCのメリット・デメリット
  4. まとめ

1. LCCってなに?

LCCとは格安航空会社のことです。ローコストキャリア (Low-Cost Carrier)の略で、効率化によって低い運航費用を実現し、低価格かつサービスが簡素化された航空会社を指します。これに対して日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)のような従来型の航空会社は「フルサービスキャリア」「レガシーキャリア」と呼ばれています。

2. 日本国内線のLCC

日本国内のLCCは2021年11月現在、下記3社となります。

①Peach
白と紫がかったピンクでデザインされた機体、パープルピンクの制服、パープルピンクベースのホームページと少し派手な印象があるPeach。大阪に本社があり、関西国際空港を拠点としています。
2019年10月に同じANAグループ傘下のLCCであったバニラ・エアと経営統合したことにより、日本国内では最大規模を誇るLCCに成長しました。Peach独自のコミュニケーションとして、就航先の方言でアナウンスすることもあるようで、少しユニークな航空会社です。

②ジェットスター・ジャパン
シルバーの機体とオレンジ色の星のマークが特徴的なジェットスター・ジャパン。2012年7月3日から東京/成田を拠点空港として国内線の運航を開始しました。2014年6月12日からは大阪/関西を第2の拠点とし、2018年3月21日には名古屋/中部を第3の拠点としました。現在、日本国内のLCCとしてはPeachに次いで2番目の規模に上り、また三大都市圏(東京/成田、大阪/関西、名古屋/中部)全てに就航しています。
元々、オーストラリアの航空会社ですので、オーストラリアへ行く際にジェットスターを利用された方もいるのではないでしょうか?

③スプリング・ジャパン
中国の格安航空会社春秋航空などが出資し設立され、S字が重なり合ったようなマークが特徴的な春秋航空。
設立母体の春秋航空とは若干サービスを異なるものとして日本仕様にしており、2017年にはオリコンが実施する日本顧客満足度調査のLCC国内線部門において価格、快適性、客室乗務員の対応など、全体的に高い評価を獲得し、2年連続で首位となっています。
2021年11月から社名をスプリング・ジャパン株式会社に変更しました。

このほか、以前はバニラ・エアも就航していましたが、2019年10月26日をもってPeachとの統合により運航を終了しました。
スカイマークはLCCではありません。スカイマークはMCC(ミドルコストキャリア)となります。あまり聞きなれない言葉ですが、「LCCとフルサービスキャリアの中間」という意味があります。「LCCより高価だが、シートピッチが広く、フルサービスキャリアより安価」といった両社のメリットを取り入れ、デメリットを絶妙にカバーしています。AIRDO、ソラシドエア、スターフライヤー等もLCCではないので、MCCに分類されるかもしれません。

3. LCCのメリット・デメリット

■メリット
①とにかく安い
何といってもLCCのメリットといえば、価格が安い!ということではないでしょうか?
例えば、東京から沖縄までの航空券を検索した場合、最安値の運賃は下記のような結果となりました。
Peach:成田→沖縄 4,560円
全日空:羽田→沖縄 9,910円
Peachは全日空の半額以下の運賃で購入が可能となります。
②セールやキャンペーン時には破格的な安さに
セールやキャンペーンによっては、成田→沖縄片道980円!なんてことも。破格的な価格で提供される事があるので見逃せません。

■デメリット
①サービスは基本有料
一番安価な航空券の場合、受託手荷物、座席指定は有料となります。上記の成田→沖縄4,560円の航空券も受託手荷物、座席指定は有料となります。元々、受託手荷物、座席指定料金が含まれている航空券もあるので、購入の際には注意が必要です。その他、飲み物等の機内サービスも有料となります。機内で購入可能となりますが、割高なので事前に購入し持ち込むことをおすすめします。
※各航空会社の運賃タイプは下記URLよりご参照ください。
Peach
https://www.flypeach.com/service/jp/fare/fare_type/
ジェットスター・ジャパン
https://www.jetstar.com/jp/ja/help/articles/fare-types#inflightv
スプリング・ジャパン
https://jp.ch.com/rules-refund
②シートピッチ(座席間隔)が狭い
LCCは大手航空会社よりもシートの間隔を狭くし、少しでも多くの乗客を乗せられるよう座席配置を組んでいます。足の長い方や体の大きい方には少々窮屈に感じることでしょう。1時間程の短距離であれば良いですが、中長距離となると肉体的に辛い移動となる可能性がありますので注意が必要です。
③遅延が多い
大手航空会社と比較して、LCCは遅延が多い傾向があります。その理由は、LCCのビジネスモデルが原因です。1つの飛行機を可能な限り運航させ、空港での駐機時間を短く、効率の良い計画を立てて、有効に活用しています。その為、一度故障などが生じると連鎖的に後続便に影響が発生します。出張や乗り継ぎで利用される方は余裕を持って計画を立てることが必要です。

4. まとめ

今回はLCCについて紹介しました。「とにかく安く!」という方にはおすすめの航空会社です。しかし、LCCの安さには理由があります。価格が安いというメリットがある一方、座席の幅が狭い、遅延が多い等のデメリットがあります。メリットとデメリットをしっかり理解した上で、旅行目的によってLCC以外の航空会社と比較し、使い分けながら上手に利用されてみてはいかがでしょうか?



※本書の内容は、本書執筆時点(2021年11月12日)の内容に基づいています。

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