御朱印ガール必見!沖縄のパワースポット・琉球八社
沖縄では昔、社寺の信仰は貴族以上の階級や国王・国家によるものでした。民衆が信仰していたのは聖域とされる「御嶽(うたき)」と呼ばれる琉球神道における祭祀などを行う拝所です。県内のいたるところに点在しています。代表的な斎場御嶽(せーふぁうたき)は琉球王国の中で最も格の高い聖地であり、世界遺産文化遺産に登録されたことでも知られていますが、今回は沖縄で数が少なく、なかでも特別な扱いを受けた神社をご紹介します。
1.沖縄のパワースポットと言われる「琉球八社」とは
琉球八社(りゅうきゅうはっしゃ)とは、琉球王国で「琉球八社(官社)の制」により琉球王府から特別の扱いを受けた8つの神社のことをいいます。
「波上宮・沖宮・識名宮・普天満宮・末吉宮・安里八幡宮・天久宮・金武宮」の8つの神社です。明治以前は「官社」とも呼ばれていました。
安里八幡宮だけは八幡神を祀っていますが、それ以外の七社は熊野権現が祀られています。
祈りを捧げる拝所として大切に保存され、琉球王国の無事安泰を祈願する神聖な場所とされています。
2.運気を上げる「琉球八社」
「波上宮(なみのうえぐう)」
琉球八社の筆頭で、沖縄総鎮守として信仰されています。
波の上ビーチの隣にあり「ハジョウグウ」「ナンミー」とも呼ばれる神社です。
創始年は不明で、沖縄独特のニライカナイ信仰に始まります。ニライカナイとは、海のはるか彼方、もしくは海底にあるとされる理想郷のことをいいます。
崖の上に建っていて、青い空と海をのぞむことができる絶好のパワースポットです。
那覇市の中心部にある市役所や県庁から徒歩15分ほどの場所にあります。
「沖宮(おきのぐう)」
那覇空港から最も近く車で10分ほど、那覇市の奥武山運動公園の中にあります。1451年に創建され、白い鳥居が目印です。航海安全を祈願する場所として崇められています。
奥武山には3つの山があり、東の山は「黄金森(くがにむい)」と呼ばれる天燈山、別名を天頭山・天地牛方(うまぬふは)ともいいます。中の山を「日護森(ひごぬむい)」、西の山を「銀森(なんじゃむい)」と呼んでいます。
金運上昇のパワースポットとしても有名です。
「識名宮(しきなぐう)」
那覇市の首里城から歩いて15分ほどの繁多川にあります。識名霊園の近くです。
昔は洞窟の中に祀られていましたが、洞窟が朽ちてしまい、洞外に社殿を築き祀ったとされています。病気回復の神として知られています。毎月1日と15日には洞窟の扉が開門されます。
「末吉宮(すえよしぐう)」
国指定史跡、沖縄県指定有形文化財で那覇市の浦添市に近い末吉公園内にあります。
緑の多い森林に囲まれた景勝地で、神社という形態をとっていますが、「聖地」を意味する御嶽で、石や樹木の前で拝む場所とされています。俗に「社壇」と呼ばれています。30分ほど石段の山道を歩きます。
国家守護、五穀豊穣、学業成就、技芸成就の神を祀り、多くの人々に親しまれています。
「安里八幡宮(あさとはちまんぐう)」
創建は1466年で、那覇市のモノレール安里(あさと)駅から徒歩5分ほどの場所にあります。
沖縄独特の瓦をのせた社殿で、八社の中で唯一の八幡宮です。戦火で焼失しましたが1993年に復元されました。
「天久宮(あめくぐう)」
創建は十五世紀中ごろで、弁財天に由来します。国家安全や万民豊楽のため社殿を建立して祀ったといわれています。石碑のある拝所があり、御嶽が点在している神社で沖縄特有のニライカナイにまつわるパワースポットです。
那覇市役所から車で5分ほどの泊高校と聖現寺の間にあります。
「金武宮(きんぐう)」
室町時代の僧がこの地にあった洞窟を霊跡として宮を建てたのが始まりとされています。
境内右手に「日秀洞」と呼ばれる全長270メートルの鍾乳洞があり、その中に鎮座しています。鍾乳洞の中は、泡盛の貯蔵所として利用されています。
「普天満宮(ふてんまんぐう)」
宜野湾市にある唯一の神社で、普天間基地のそばです。
境内の案内や由緒略紀では「普天満宮」と書かれており、普天満権現とも称していた神社です。
また、琉球八社の中で唯一戦争による焼失を逃れた御神体を持つ神社です。普天間洞窟に琉球古神道神を祀ったことに始まり、熊野権現を合祀しました。
隣接する「普天間宮洞穴」は宜野湾市天然記念物に指定されています。
3.まとめ
いかがでしたでしょうか。
レンタカーや車であれば、琉球八社を1日で巡ることができます。
御朱印を集めながら、ご利益を授かる沖縄の旅も良いのではないでしょうか。
※本書の内容は、本書執筆時点(2022年03月04日)の内容に基づいています。