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2021.05.25

ペルー フニン州における無差別殺害事件の発生

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〇5月23日(日)、フニン州サティポ郡ビスカタン・デル・エネ町において、テロ組織「センデロ・ルミノソ」による犯行とみられる無差別殺傷事件が発生しました。
本件において邦人の被害者は確認されていませんが、6月6日(日)に予定されているペルー大統領選決選投票を前に、アプリマック、エネ及びマンタロ川渓谷(VRAEM地域)で同テロ組織の活動が活発化する可能性があります。
〇日本国外務省はこれまでも同地域に対し、「危険情報レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」を発出し、注意喚起を行っています。VRAEM地域では、センデロ・ルミノソ等のテロ組織が麻薬生産等の活動を行っており、テロ事件等も発生していますので、同地域には決して立ち入らないようにしてください。

1 事件概要
当局の発表等によると、5月23日(日)夜、フニン州サティポ郡ビスカタン・デル・エネ町サン・ミゲル・デル・エネ地区のチンピチャリアト川付近の飲食店内において、児童2名を含む、少なくとも14名の、銃器により殺傷された痕跡が認められる遺体が発見されました。また犯行現場にはテロ組織「センデロ・ルミノソ」による犯行声明文が残されており、今般の大統領選挙への不参加の呼びかけや、ケイコ・フジモリ候補への投票を控える様に脅迫する内容の文言が記載されている事から、現在当局は大統領選挙に関連する同テロ組織の犯行とみて捜査中です。

2 対策
  これまでも、フニン州、アヤクチョ州、ワンカベリカ州、クスコ州等の一部地域において、市民を銃器で脅すなどして国政選挙への不参加や、対立勢力の候補者への不投票を求める等のセンデロ・ルミノソの活動が報告されています。
今後も、6月6日(日)のペルー大統領選挙決選投票を前に、同4州の一部地域内において同テロ組織による活発な活動が予想されることから、現在ペルー政府による非常事態宣言が発出されている地域(以下3)には、決して立ち入らないようにしてください。

3 非常事態宣言発令対象地域(VRAEM地域)
ペルー政府は、2021年6月16日(水)まで、以下の地域に対して、麻薬・テロ対策のための非常事態宣言を発出しています(以降、延長の可能性あり)。同地域では同期間中、人身の自由、住居不可侵、集会及び通行の自由といった憲法で保障された権利の一部が制限されます。
(1)アヤクチョ州
ワンタ郡:アヤワンコ町、サンティヤナ町、シビア町、ヨチェグア町、カナイレ町、ウチュラッカイ町、プカコルパ町、プティス町
ラ・マル郡:アンコ町、アイナ町、チュンギ町、サンタ・ロサ町、サムガリ町、アンチワイ町、リオ・マグダレナ町、ウニオン・プログレソ町
(2)ワンカベリカ州
タヤカハ郡:ワチョコルパ町、スルクバンバ町、ティンタイプンク町、ロブレ町、アンダイマルカ町、コルカバンバ町
チュルカンパ郡:チンチワシ町、パチャマルカ町、サン・ペドロ・デ・コリス町
(3)クスコ州
ラ・コンベンシオン郡:キンビリ町、ピチャリ町、ビヤ・キンティアリナ町、ビヤ・ビルヘン町、エチャラテ町、メガントニ町、ビルカバンバ町(ジュヴェニ集落のみ)、クンビルシアト町
(4)フニン州
サティポ郡:マサマリ町、パンゴア町、ビスカタン・デル・エネ町、リオ・タンボ町
コンセプシオン郡:アンダマルカ町
ワンカヨ郡:サント・ドミンゴ・デ・アコバンバ町、パリアワンカ町

4 日本国外務省はこれまでも同地域に対し、「危険情報レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」を発出し、注意喚起を行っています。VRAEM地域や山岳地帯にてセンデロ・ルミノソ等の組織が麻薬生産等の活動を行っており、テロ事件等も発生していますので、同地域には決して立ち入らないようにしてください。


在ペルー日本国大使館 領事部