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2021.08.28

デンマーク 「社会的に重大な病気」の分類解除/デンマーク外務省の渡航勧告の改訂

  • ヨーロッパ
  • デンマーク
  • 感染対策
  • COVID-19
【ポイント】
●デンマーク保健省は9月10日でCovid-19の「社会的に重大な病気」の分類を解除すると発表しました。
○9月10日から渡航制限を除いて、2021年6月の社会再開に関する合意で残っていた規制が廃止されます。
○同日以降は特定の大規模イベントへの規制やナイトライフ(6月の合意ではコロナパス提示要件付きで9月1日から再開されるとされている)におけるコロナパス提示の要件が廃止される見込みです。
●デンマーク外務省が渡航勧告を変更しました。8月28日から適用されます。
○日本は引き続きオレンジ斜線付の国となり、日本からデンマークへの渡航者に適用される制限に変更はありません。
○スウェーデンとドイツは黄色の国となりますが、国境地帯は緑色が適用され、デンマーク入国後の検査は必要とされません。

1 COVID-19の『社会的に重大な病気』への分類解除
8月27日、デンマーク保健省はCOVID-19の『社会的に重大な病気』の分類解除」に関して発表しました。9月10日にCOVID-19を社会的に重大な病気としての分類が解除されることで、特定大規模イベントやナイトライフ(6月の合意ではコロナパス提示要件付きで9月1日から再開されるとされている)におけるコロナパスの要件が適用されなくなるとのことです。概要は以下のとおりです。

(デンマーク保険省プレスリリース)
https://sum.dk/nyheder/2021/august/regeringen-planlaegger-ikke-at-forlaenge-kategorisering-af-covid-19-som-samfundskritisk-sygdom

「政府は、COVID-19の社会的に重大な病気としての分類指定を延長しない」
●COVID-19の社会的に重大な病気としての分類指定は2021年9月10日に終了する。政府は右分類指定を延長しないことを決定した。これは、ワクチン接種率の高さと、強力な感染症コントロールによる。
●専門家グループであるエピデミック委員会と保健当局との協議を経て、COVID-19の社会的に重大な病気としての地位を延長しないという決定がなされた。
(マグヌス・ホイニケ保健大臣のコメント)
「感染症はコントロール下にあり、ワクチン接種率は非常に高い。そのため、9月10日には、COVID-19対策のために導入しなければならなかった特別な規制の一部を廃止することが可能となる。政府は、必要以上の規制を維持しないことを約束してきたが、我々は今や右判断を行うところまできた。しかしながら、我々は、現在は良い状態にあるが、疫病から脱したわけではない。パンデミックが、再度、我々の社会の重要な機能を再び脅かすことになれば、政府は躊躇なく迅速に行動する。」
●COVID-19が社会的に重大な疾患に分類指定されたことで、集会の禁止、コロナパスやマスクの要件など、COVID-19に対処する際の特別な規則を導入することが可能となっていた。
●そのため、分類指定が解除されたことで、疫病法の条項のいくつかが適用されなくなる。2021年6月の社会再開に関する合意で残っていた制限は、それを維持する法的根拠がなくなるため、適用されなくなること等を意味する。具体的には、特定の大規模イベントやナイトライフにおけるコロナパス提示の要件(が適用されなくなること)を指す。

(6月10日の政党間合意の規制に関する当館領事メール)
https://www.dk.emb-japan.go.jp/files/100199787.pdf

2 デンマーク外務省の渡航勧告の改定
8月27日、デンマーク外務省は、8月28日16時から適用される渡航勧告の改訂を発表しました。日本は引き続き斜線付オレンジの国(感染リスクではなく当該国の入国制限によりデンマークからの渡航が困難もしくは不可能な国)に分類されます。
概要は以下のとおりです。

(デンマーク外務省のプレスリリース)
https://um.dk/da/nyheder-fra-udenrigsministeriet/newsdisplaypage/?newsID=BDEF04F3-DA7D-48F3-BB3B-0C4CEE2AB542

(EUおよびシェンゲン域内の国と地域の渡航勧告についての包括的な地図) 
https://um.dk/da/rejse-og-ophold/rejse-til-udlandet/rejsevejledninger/
 
(海外旅行の際の良いアドバイスやルール)
https://coronasmitte.dk/raad-og-regler/emner/rejser-til-udlandet
 
(1)8月28日(土)16時から適用される渡航勧告の変更点の概要
(EU/シェンゲン域内の国・地域)
●黄色になる国と地域
黄色になる国
ブルガリア、リヒテンシュタイン、スロベニア、スウェーデン、ドイツ、オーストリア
黄色になる地域
イタリア(Liguria, Campania)
スイス(Wallis, Appenzell Ausserhoden, Appenzell Innerhoden, Uri)

●黄色国の緑地域
ドイツ:シュレスヴィッヒ=ホルシュタイン州
スウェーデン:南スウェーデン、西スウェーデン
オーストリア:Burgenland, Kaarnten, Niederosterreich
(EU/シェンゲン域外の国・地域)
変更なし

(2)スウェーデンとドイツの国境地域に関して
●スウェーデンとドイツは色が緑から黄色に変わる。ただし、国境地域は引き続き緑色となる。これには、スウェーデン南部とスウェーデン西部、ドイツのシュレスヴィッヒ=ホルシュタイン州が含まれる。
●(上記)国境地域に滞在した旅行者は、デンマーク入国後に検査を受ける必要が無いことを意味する。

(3)ノルウェーに関して
●ノルウェーではデンマークからの旅行者の入国が依然として大幅に制限されており、外務省の渡航勧告では、ノルウェーはオレンジ色になっている。ただし、ノルウェーに入国するデンマークの旅行者は、感染の増加により、次の地域が緑から黄色に変わることに注意する必要がある:Moere og Romsdal、Oslo、Rogaland、Vestfold og Telemark、VestlandおよびViken。
●(上記)当該地域に滞在したデンマークの旅行者は、デンマークへの入国の際に検査を受けなければならないことを意味する。

(4)黄色の国や地域から帰国する際の検査要件
●黄色い国から帰国する場合、ワクチン接種を完了していない、または以前に感染したことがない旅行者は、入国後に検査を行う必要がある。デンマークのデルタ変異株による感染の追跡を強化するために、旅行者は入国時にクイック検査ではなくPCR検査を行うことが強く奨励される。
●16歳未満の子供は検査要件から免除される。16歳から17歳までの子どもは、ワクチン接種を完了した、または以前に感染した親と一緒に旅行する場合、検査要件が免除される。

(デンマークに入国する際の検査と隔離の要件について)
https://coronasmitte.dk/raad-og-regler/emner/rejser-til-eller-via-danmark/lovkrav-ved-indrejse/krav-om-test-og-isolation-ved-indrejse

(5)日本を含む斜線付きオレンジ色に滞在した場合
●デンマークの旅行者に対する厳しい入国制限があるため「斜線付きオレンジ色」となっている国に滞在した後にデンマークに入国する場合、隔離の要件はないが、検査の要件がある場合があることに注意願いたい。
(当館注:日本は渡航勧告では斜線付きオレンジ色ですが、入国制限の分類では黄色国となりますので、上記黄色国の要件が課されます。)

今週初めに斜線付きオレンジ色に変わったマルタの場合、デンマークへの入国後に検査を受ける必要がある。

(デンマークの検査センター) 
https://coronasmitte.dk/raad-og-regler/kort-over-covid-19-testcentre

(6)渡航制限は2021年10月末までが期限
●COVID-19はもはや社会的に重大な病気とは見なされておらず、そのため全国レベルでの規制を廃止するとの政府の本日の発表は、渡航制限には影響しない。
●そのため、これまでと同じ渡航制限が引き続き適用される。その理由は、エピデミック対策では、海外から感染症を輸入するリスクが引き続き考慮されるためである。
●現在の渡航制限は、政府が国会の過半数と合意した旅行活動の段階的な再開に関する2021年4月13日の政治的合意に従っている。この合意の期限は2021年10月末までである。

3 感染者数
8月27日(金)14時発表のデンマークの1日あたりの新規感染者数等の詳細 は以下のとおりです。引き続き感染防止に十分ご注意ください。
(出典:デンマーク国立血清学研究所、フェロー諸島自治政府、グリーンランド 自治政府の最新発表) https://covid19.ssi.dk/overvagningsdata

感染者数合計:343,791名
●デンマーク
感染者数:342,474名(前日比+925名)死亡者2,576名(前日比+3名),入院者126名、治癒者数326,650名)
●フェロー諸島
感染者数:999名(死亡者2名、入院者0名、治癒者数991名)
●グリーンランド
感染者数:318名(死亡者0名、入院者0名)

<日本帰国・入国者への検査証明確認の厳格化(4月19日から実施)>
日本人の帰国者を含む全ての日本への入国者に対しては、すでに事前の出国前検査証明を求められているところですが、4月19日より検疫における検査証明の確認が一層厳格化されています。出国時の搭乗手続や本邦入国時の検疫において、検査証明の有効性をめぐり、搭乗拒否や乗継地での足止め、また入国後の停留期間の延長など様々な混乱が生じています。下記リンク先にて、厚生労働省が定める検査方法及び検査証明書記載内容などをご確認の上、原則として厚生労働省所定のフォーマットを使用願います。

(厚生労働省の検査証明書フォーマット)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00248.html

(検査証明への記入サービスを行う当地医療機関等・当館HP)
https://www.dk.emb-japan.go.jp/itpr_ja/taizai-covid19.html#nihon_3

※同医療機関は一例です。検査・記入サービスの利用料金等は病院ごとに異なります。
(「検査証明書の確認について(本邦渡航予定者Q&A)」・当館HP)
https://www.dk.emb-japan.go.jp/files/100178984.pdf
 
<日本政府の水際対策に関する新たな措置(3月2日決定)>
デンマークから日本に帰国する際は、出国前72時間以内の検査証明が求めら れるとともに、帰国後は検疫所長の指定する場所(検疫所が確保する宿泊施設 に限る)で待機いただき、入国後3日目に改めて検査を受けていただくことに なります。その上で、陰性と判定された方については、検疫所が確保する宿泊 施設を退所し、入国後14日間の残りの期間を、自宅等で待機していただくこ とになりますので、ご留意ください。

(新型コロナウイルス感染症に関する新たな水際対策措置)
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2021C038.html

(水際対策に係る新たな措置・各種検疫・出国前検査証明フォーマットなど)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00209.html

また、日本入国時に必要なアプリのインストール方法を、厚生労働省が案内しております。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00250.html

<デンマークの入国制限>
○デンマークの現在の入国制限に関しては、デンマーク・コロナポータルサイト及び当館HP等でご確認ください。
(デンマーク・コロナポータルサイト:デンマーク語)
https://coronasmitte.dk/
(同:英語)
https://en.coronasmitte.dk
(在デンマーク日本国大使館HP)
https://www.dk.emb-japan.go.jp/itpr_ja/taizai-covid19.html#denmarku_2

○現在、日本外務省はデンマークに対して感染症危険情報「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」を発出しています。
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_164.html#ad-image-0
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19_qa_kanrenkigyou_00001.html#Q1


在デンマーク日本国大使館領事班