旅行会社で出張手配するメリット~危機管理の必要性~

今回は旅行会社で出張手配をすることの、危機管理面でのメリットを実際の弊社の法人のお客様の例からご紹介します。

出張手配のフローが社内で統制されているという企業様は多いかもしれませんが、実際に出張した後の万が一のトラブルに対して、誰がどのように把握し、誰がどのように対応するのか、検討されているでしょうか。例えば、「現地の急な天候不良で飛行機が飛びそうにない…どうしたらいいの?」や「空港に向かっている途中で地震が発生し、交通機関が乱れたためにチェックイン締め切り時刻までに到着できそうにない…」など渡航予定の当日に突然状況が変わってしまうことも珍しくありません。こちらの記事が、今後の出張の危機管理についてご検討いただく機会になると幸いです。

また「旅行会社=レジャー手配の専門家」「旅行会社で出張手配を扱ってもらうの…?」という疑問をお持ちの方は、こちらのコラムをご一読いただく前に「旅行会社で出張手配をするメリット ~ビジネストラベルマネジメント(BTM)とは?~」(https://www.iace.co.jp/bts/column/detail/20210423_06.html)をご参照ください。

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目次
  1. 危機管理例① アメリカで突然のトルネードが発生!
  2. 危機管理例② 渡航当日に地震発生!交通機関の乱れに巻き込まれた!
  3. 危機管理例③ 大型台風が日本接近中!搭乗予定便はどうなる?
  4. まとめ

1. 危機管理例① アメリカで突然のトルネードが発生!

A社の社員であるB様は1週間でアメリカ各都市へのご出張中でした。始めに日本からデンバーに向かい、その2日後に飛行機で約1時間15分程の都市アルバカーキにご移動、さらにその2日後にデンバーに戻られて日本帰国というスケジュールでした。ご出張されていたのは4月。アメリカ南部および中部で竜巻(トルネード)が発生しやすい時期のご渡航でした。(※在デンバー大使館も公式ページで「米国南部及び中西部においては,例年3月から6月頃は竜巻(トルネード)が発生しやすくなっているため、十分に警戒してください」と呼び掛けています。)トルネードは突然発生するため、出張日程を決める際に考慮することは不可能で、発生した当日に対応するしかありません。

B様がちょうどデンバーからアルバカーキにご移動しようという日の朝、デンバー付近にトルネード発生のニュースが報じられました。日本での台風と同様に、飛行機、あるいは空港までの公共交通機関も大きな影響を受けるため、最新情報の把握が迫られます。しかしそこは外国。言語や通信環境などの問題で日本にいるよりも最新情報が得にくい状況に見舞われることも十分に考えられます。さらに日本では海外のある一都市の災害情報が大きく報じられることが少ないため、会社側で情報の把握が遅れてしまうことも多いです。このような危機が発生した際、貴社では「誰が」「どのように」把握し、対応するでしょうか。

弊社では海外出張をされる法人のお客様のお手配を多くさせていただいておりますので、常に海外の最新情報の把握に努めており、大使館から発信される現地情報はホームページ上にて公開させていただいております(https://www.iace.co.jp/bts/info/index.html)。今回例に挙げさせていただいているB様のトルネードの際も、弊社から情報を確認し、すぐに航空会社に連絡、搭乗予定便の運航予定及び次に運航する見込みの便を確認致しました。その後、航空会社に確認した確実な情報を持って現地のB様に連絡、ご日程の調整をお願いしている間に、航空券の処理とA社の管理部門担当者の方に天災による対応経緯をご説明致しました。この時は飛行機への影響が長時間に及んでしまったため、ご移動が1日ずれてしまい、急遽ホテルの手配も必要になったため、弊社にて空港に近いホテルも手配させていただきました。A社とのご契約により、B様は現地にて追加支払いすることなくご宿泊いただきました。

さて、こちらの例①から見る旅行会社で出張手配するメリット、お気づきいただけましたでしょうか。以下にまとめます。

メリット1.現地で急に天災が発生した際のフライト管理が安心、簡単。
メリット2.ご出張者様本人、及び会社の管理部門様との連絡もお任せ。
メリット3.事前の予定と最も近い最適なフライトへの振替が簡単。
メリット4.急な宿泊施設手配も安心、簡単。

2. 危機管理例② 渡航当日に地震発生!交通機関の乱れに巻き込まれた!

C社のD様はベトナムにご出張予定で、当日ご自宅から電車で空港に向かう予定でした。しかし、その日の朝に関東で地震が発生し、空港に向かうために利用予定だった電車が運転見合わせになってしましました。皆さんもご経験があるかもしれませんが、一度運転見合わせになってしまうといつ再開するのか分かりません。しかしD様のフライト時刻は刻一刻と迫っていました。さて、このような状況の際、「誰が」「どのように」把握、対応するでしょうか。

D様はまず弊社にご相談くださいました。状況をご説明いただいた後、航空会社に連絡。D様が空港に着きそうにないことを伝え、その時点での運行状況の確認、及び万が一の場合は次の便にイレギュラーで変更いただけないか交渉を始めました。確認により、地震の影響で飛行機の運航時刻にもかなりの影響が出ていることが分かったので、すぐにD様に電話で状況をお伝えしました。最終的に、空港までの電車は飛行機の出発時刻まで動くことはありませんでしたが、D様がたまたま車で空港に向かわれていた方を見つけられ、所謂ヒッチハイクにより空港に到着したため、無事に搭乗いただくことができました。

さて、こちらの例②から見る旅行会社で出張手配するメリット、お気づきいただけましたでしょうか。以下にまとめます。

メリット1.当日のトラブル発生時の連絡先(相談先)が明確になる。
メリット2.航空会社への状況確認の手間を省くことができる。
メリット3.イレギュラー時の対応交渉を任せることができる。
(※対応は航空会社判断によるため、ご希望通りの対応になるかは保障できかねます。)
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3. 危機管理例③ 大型台風が日本接近中!搭乗予定便はどうなる?

最後の例として、国内線ご利用の法人のお客様をご紹介させていただきます。E社は社内研修の移動手段として飛行機を利用されており、一度に多くの方の移動が発生していました。研修の時期はちょうど台風が多く発生する夏。不幸にも、研修移動の日に台風上陸の恐れがありました。E社の手配を包括させていただいておりましたので、弊社側で台風の影響を受ける可能性のある方をピックアップすることは容易だったため、弊社から前々日に台風の影響を受ける可能性が大きい便に搭乗予定の方のリストをお送りしました。ちなみに、天災の影響による欠航の場合、変更不可タイプの航空券でも、航空会社の特別対応により日程変更を許可されます。
E社は弊社からのリストを元に研修日程を調整され、当日の対応リスクを避け、事前変更されました。勿論、変更手続きは全て弊社にて行いました。

さて、こちらの例③から見る旅行会社で出張手配するメリット、お気づきいただけましたでしょうか。以下にまとめます。

メリット1.台風の影響を受ける可能性のある便(該当者)を事前に把握することができる。
メリット2.変更の手続きが簡単、安心。

4.まとめ

さて、今回は実際に弊社で対応させていただいた3つの例を元に、旅行会社で出張手配するメリットを危機管理の面からご紹介させていただきました。もし、出張当日のトラブルについて「誰が」「どのように」把握、対応するのか曖昧なままになっておりましたら、是非ご検討いただくことをお勧めいたします。

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※本書の内容は、本書執筆時点(2022年11月1日)の内容に基づいています。

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